あき さん からの投稿
当時20歳、映画サークルの飲み会の時のこと。
酔いが回ってお手洗いの個室で1人ぼーっとしていたら、何やらガタゴトと隣から怪しげな物音が。
どうやらサークルで1番人気の黒崎先輩(仮名)と、同期の綾乃(仮名)がこそこそ何かやっている。
ああ、これ、噂の、セックスってやつですか…?
そう気づいた私は、コトが終わるのを息を潜めて待った。と同時に、私は失恋した。
私は黒崎先輩のことが実はずっと前から気になっていたのだ。
思っていたよりもすぐに終わったけど、2人が出て行ったあとも私はしばらく便座に座ったままでいた。
「先帰った?」と、同期の中村(仮名)からLINEが。
「トイレ」と返信すると、「もうみんなカラオケ移動するよ!」とすぐに返事が来た。
私は少し悩んだけど、「私今日は帰る」と送った。
今度は返事は来なかった。
居酒屋を出たら、なぜか中村が待っていた。
私「何でいるの?」
中村「俺もカラオケ苦手だから。帰ろう。」
中村はスタスタと駅に向かって歩き始めた。
何だ、こいつ。
中村「今度、あれでも行くか。映画でも。」
私「え。何で?」
中村「いや、なんとなく。」
それくらいしか会話はしなかった。
実は中村と2人で話すのはこの日が初めてだった。
サークルでみんなといるときは、端っこで黙ってるような男子だったから。
結局一緒に映画には行かなかったけど、私と中村はこの1ヶ月後、付き合うことになった。