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めで鯛 さん からの投稿
【面白い話】絶対に笑ってはいけない結婚式
私には、三人姉がいます。
うちの姉(三女)の結婚式でのこと。
三女の姉が神社で結婚式を上げることになりったのですが、
母を始め女の親族が全員着物を着て臨んだことが悲劇の始まりでした。
式場に両家が静々と入場し座ろうとしたその時、違和感に気づいたのです。
一列に並べられたイス(床几)がやけに詰まっていました。
軽い違和感は数秒後確信に変わりました。
呼吸が…。特に吸い込むのが困難であることに。
先頭の父は気づいていない。
何故ならば片方の肩が空いているので気が付かない…。
悲劇はうちの母からでした。
一礼して着席するとイスが詰まっている為、姉(長女)と肩が密着し一体化しました。
当然姉(長女)のもう一方の肩は姉(次女)と一体化、同様に姉(次女)の肩は私(四女)と一体化、私の隣は叔母といった具合に、完全密着してしまったのです。
それのどこが悲劇だ!?と思われるでしょうが問題はここからでした。
息を吸い込めば腹部は膨れるものです。
帯が軋むのです!隣接した者は同時に息を吸えません。
つまり交互に規則正しく帯の軋む音が起きます。
こんな状況は初めてで、皆とても面白く笑える状況でした。
しかし、此処は人生一度の晴れの舞台、結婚式場です。
式は粛々と進んでいます。
絶対に笑うわけには、笑い声を出すわけにはいかない…。
各人が必死で笑いを堪えているのですが、あの一体化した肩が笑いの波動を漏れなく伝えてくるのです!
あとで聞くと、うちの父以外全員が(早く終われ、)と念じていたそうです。
ですが、試練はまだ終わりません…。
両家の固めの杯が済めば終わり、という瞬間、父を除く全員に緊張が走りました。
盃が置かれた長机に手を伸ばすには距離があったのです。
左右と目配せし、タイミングよく同時に手を伸ばさないと盃が取れない!
何とか盃を終え式場を静々と出ると、みんな化粧が崩れるほど笑いました!